- Theory -


#理論的背景


・素粒子からの出発

 理論物理学者のアニヒレィス博士が打ち立てた「原色統一理論」とは、全ての粒子とそれらの間の相互作用を統一的基準で記述する、つまりは西暦19世紀から21世紀にかけて発展した物理学の到達点である。これを説明するに当たって、まずはこの世界を構成する要素について説明せねばなるまい。
 ご存知の通り、質量をもった全ての物質は分子或いは原子結晶によって構成され、分子は百数種の原子の組み合わせによって成り立つ。更に原子は電子と原子核とに分けられる。そして原子核は電子の数に等しい陽子と幾つかの中性子によって成る(最も単純な構成を持つ水素原子(H1)は中性子を持たない)。この電子、陽子、中性子以下の単位を素粒子と呼称するわけだが、しかし原子の質量の殆どを占める陽子と中性子は更にクォークというもっと細かい粒子3つの組み合わせによって成り立つ。
 ここから先は少々煩雑になってくるので、まずは素粒子の分類一覧を示す。

分類名称電荷備考
ボゾン(ゲージ粒子)光子(フォトン)電磁的相互作用を伝達
ウィークボゾン粒子
粒子
粒子
+1
−1
弱い相互作用を伝達
グルオン強い相互作用を伝達
重力子(グラビトン)重力相互作用を伝達
フェルミオン軽粒子(レプトン)電子(エレクトロン)
μ粒子(ミューオン)
τ粒子
電子ニュートリノ
μニュートリノ
τニュートリノ
−1
−1
−1


陽電子(ポジトロン)
反μ粒子
反τ粒子
陽電子ニュートリノ
反μニュートリノ
反τニュートリノ
+1
+1
+1


クォークダウンクォーク
アップクォーク
ストレンジクォーク
チャームクォーク
ボトムクォーク
アップクォーク
−1/3
+2/3
−1/3
+2/3
−1/3
+2/3
それぞれが
R,G,Bの3荷を持つ
反ダウンクォーク
反アップクォーク
反ストレンジクォーク
反チャームクォーク
反ボトムクォーク
反アップクォーク
+1/3
−2/3
+1/3
−2/3
+1/3
−2/3
 
ヒッグス粒子
 
粒子に質量を与える
複合粒子(ハドロン)重粒子(バリオン)陽子(プロトン)
反陽子
中性子(ニュートロン)
反中性子
他多数
+1
−1


 
クォーク3つの複合粒子
中間子(メゾン)π
π
π
他多数
+1
−1

 
クォーク2つの複合粒子


 つまり先にあげた原子を構成する三粒子は青文字の部分に収まるわけで、陽子と中性子はクォークによる複合粒子である。これらの重粒子はそれぞ3つのクォークによって構成される。アップクォーク2つとダウンクォーク1つによって構成される陽子の電荷は+1、アップクォーク1つとダウンクォーク2つで構成される中性子の電荷は0であるから、確かに電荷は保存されている。それらの反粒子である反陽子や反中性子はクォークの反粒子で構成され、丁度電荷が反転する、というわけである。
 このように、重粒子はクォーク3つ、中間子はクォーク2つで構成されるという法則があるのだが、この結合にはもう一つの法則性がある。クォーク及び反クォークは6種の「匂い」というものがあり、これがダウン〜トップクォークの種類を決定しているのだが、それぞれのクォークにはR,G,B3種の「色」というものがある。これは勿論、通常の意味で使用される色とは全く異なる概念である。同色のクォークは互いに反発しあうが、逆に3色が1セットになった場合、或いは同色のクォークと反クォークがくっついた場合、つまり全ての色素を加算して無色になったときに安定する、という特性があり、前者が重粒子を、後者は中間子を形成する。ちなみにπ中間子は同色のアップクォークと反ダウンクォークから成り、電荷は+1である。
 反粒子、という言葉が出てきたが、これはつまり通常の粒子と対を成す概念で、粒子と反粒子が衝突した場合には対消滅して他の粒子(主に中間子や複数の光子)が生成される、という特性を持つ。また、この逆も然りであって、光子同士が特定の条件下で衝突した場合には粒子と反粒子が同数生成される。
 また、表中にある「強い力」というあまりに抽象的な固有名詞は、このクォークとクォークを結びつける力であり、それをゲージ粒子であるグルオンが媒介する。核子(陽子や中性子)同士の結合は間に中間子が入り、それらを強力に結合して原子核を形作る。

 さて、複合粒子の話はひとまず置いておくとして、それらを除くと素粒子は大きく3種類に分けられる。離れた粒子間の相互作用を司るボゾン、物質粒子を構成するフェルミオン、そしてそれら全てに質量を与えるヒッグス粒子である。
 ボゾン(ゲージ粒子)とは先に出たグルオン同様、離れた粒子間の相互作用を媒介する粒子で、それぞれが特有の相互作用を伝達、よく知られるところでは電磁場や重力場などの力場を形成する。粒子と粒子はこれらのゲージ粒子を互いに交換することによって相手を認識し、相互作用を及ぼされるのである。このボゾンの内、最も発見が遅かったのは重力子(グラビトン)で、存在が疑問視されたヒッグス粒子共々、実に西暦が終わる寸前にしてようやく発見された。
 重力子は他のゲージ粒子と違い、時空の歪みそのものである、と形容される。問題は、重力子の作用が定式化されるのが遥か彼方の11次元である、ということだった。
 我々が住んでいる世界は、普通に認識するところで空間の3次元、虚数軸に時間を加えてもせいぜい4次元の時空である。光子、ウィークボゾン、グルオンはこの4次元時空上を伝播する。だが、人間自身はそれを全く認識できないが、この世界は実は10次元なのである。


・高次元時空の定義
 実世界が10次元上に存在する事実を裏付けるものとして、超弦理論というものがある。超弦理論とは、素粒子は10次元上に存在する基本的な「紐」が異なる振動状態によって4次元時空において具現化したものである、とする理論で、20世紀までには実現されなかった4つの力(電磁気力、弱い力、強い力、重力)の統一的定義をその超対称性により実現するものである。その際、余った次元はプランク長さ(10−35m)の円筒状の空間内に密閉され、4次元以下に対するその影響力を失う、とされる。但し、この超弦理論はその方法論に自由度があり過ぎ、10次元時空内ではその意味を失う。そこで、もう一つ上の11次元時空上においてそれらを統一するのがM理論である。超弦理論の双対変換を基とするM理論は、一義的に定義され、また、重力子の存在を必要とするものである。
 と、そう結論付けると、多くの方が疑問に思うであろうが、奇妙なことながら、この世界は確かに10次元でありながら、この理論は重力子と共に11次元で定義してよいのである。これは超弦理論の連鎖性や特殊な次元圧縮方式などにより説明がつくのだが、ますます煩雑になるのでここでは説明を省くこととする。
 さて、ここで重要な概念として、「ブレイン」というものが定義される。ブレインとは、4次元時空から見た場合には立体を覆う「膜」のようなもので、それを拡張して10次元時空上に存在する4次元の膜が我々の認識する世界である、と定義づけるものである。開いた紐の端点はこのブレイン上に存在し、重力以外の3つの力はこの膜に沿って作用するのである。そのブレインの考え方によると、前述の説明を一部撤回することになるが、高次元を伝わる力が重力のみである限りは(他のゲージ粒子はカルツァ−クライン励起状態を持たない)5次以上の時空はプランク長さほどに圧縮される必要はなく、1mm以下に丸め込まれた次元が2つ存在すれば十分、とされた。これをLED(Large Extra Dimensions)理論と言う。
 更に議論を発展させ、正と負の張力を持つ2つのブレインが存在するとし、それに垂直な方向は円周状にコンパクト化されると考える。そして、我々がそのうち負の張力を持ったブレインの上に存在する一方でLEDには負のエネルギーが満ちているとする。これは実は超弦理論において定義された線分上のコンパクト化と等価である。しかし、こうするとLEDの歪みのために2つのブレインのスケールが異なるように定義できる。
 最終的に、1つのブレインでもLEDの歪みによる重力ポテンシャルの「谷」のせいで、重力自身がブレイン上で自由に働くことが示された。最終的、というのは、つまりこの定義によると、高次元の時空を圧縮する必要が全く無くなるのである。


 以上の事情により、21世紀初頭には、重力子、ヒッグス粒子、そして全ての源となる弦が模索されていたのだが、これらの問題を一挙に解決したのが以下に述べる「原色統一理論」である。
 革命は突然に、一人の天才によってもたらされる。



原色統一理論

 α粒子、というものがある。何のことは無い、陽子と中性子が2つずつくっついたヘリウム原子核(He2+)である。これは核子1つごとにRGBの3つ、要するに全部で12個のクォークから成るわけであるが、更に中間子が3つある状態(クォーク+6個)でこれに弱い力を与えて変成させると、丁度3色6匂のクォーク、18種類全てが一つの原子核の中に揃う。この状態をα(アルファスター)粒子或いはアルファスタリオン、またはアルスターと呼称し、α→αの励起変化をクリエイションまたはレイジング、α→αの逆変化をアニヒレーション或いはロウアリングという。これから、α粒子をロウアリング・アルファ、α粒子をレイジング・アルファとも言う。これらの名称が煩雑なまま統一されていないのは、後に述べるように、この理論をまとめるべき人物が唐突に失脚してしまったことに起因する。
 そのα粒子の電子軌道に電子と陽電子を乗せ、対消滅させて光子(γ線)を発生させる。すると、α粒子はそれらの全てを質量に変換し、自らの質量を増して最終的に陽子の256倍の重量にまで成長する。原理的にあまりに簡単すぎて拍子抜けなのだが、これこそがかつて神の粒子といわれたヒッグス粒子であり、しかもその粒子は発生の瞬間にはほとんど静止状態で、完全に安定していた。
 この原理を予言したのが理論物理学者のユアン=アニヒレィス博士なのだが、しかし、彼の理論はこれで終わりではなかった。このヒッグス粒子の(元)電子軌道に更に余剰の電子と陽電子を与え、パウリの排他律を凌駕しうる十分な縮退圧をかけると、ヒッグス粒子は他の粒子とは違った特殊な重力縮退を開始し、直後にカルツァ−クライン励起を起こして消失、遥か高次元へ相転移してしまう、というのである。そして、ほんの1.2×10−15ほどのわずかな時間ではあるが、相転移の瞬間に観測される変成粒子こそが、人々が探しつづけた重力子の非励起状態だったのである。
 これらの事実の検証は理論発表からおよそ2年後の2023年に実現し、氏はノーベル物理学賞を受賞することになった。その間にも彼は理論を更に推し進め、待ち望まれた物理学の統一理論をまさに完成させようとしていた。しかし、その矢先にワシントンDCを襲った破壊の羽音事件によりアニヒレィス博士は無期冷凍刑に処され、同時に物理学賞も剥奪、研究は残された者達の手によって、未完成な理論をもとに続けられることとなった。

 だが、未完成とはいえその理論には一般的に歴史的大発見とされる以上の、実用レベルではマクスウェルの電磁気学理論と比べても遜色無いほどの価値があった。残された資料をもとにして検証実験を進めたところ、彼の理論どおりに最小単位の素粒子が発見された。安定状態のα粒子を3極分解して精製されたこれら3つの素粒子は、その相互補完性からR,G,B粒子、総じて原色粒子と名づけられた。尚、命名はアニヒレィス博士の後を受けて研究を進め、その粒子の検出に成功した雪村博士による。これらの粒子はクォークとほぼ同サイズであったが、孤立状態で完全に安定して存在できるのが特徴であった。原色粒子は超弦理論における「紐」の基底状態の一つだったのである。原色粒子は孤立状態においてはまさに完全なほど安定で、つまりこれ以上分解することは出来ず、物質の最小単位の粒子であることが認められた。時に西暦2025年、人類は遂に自らの世界の構成単位を把握することに成功したのである。
 更に都合が良いことに、最小単位ということはこの基本粒子を超弦理論に則って状態変化させることにより、この世に存在する全ての粒子に変換することが可能である、ということであった。しかも、根本の真理である故にその原理は驚く程に単純で、R,G,Bの各粒子をそれぞれ0から255個寄せ集めてその数の逆比のエネルギーを与えるだけで全ての素粒子が合成できてしまう。当初はその精製に莫大なエネルギーを必要としたヒッグス粒子や重力子ですら、それで合成できてしまったのである。
 また、最小単位の物質構成要素であるこれらの3粒子は、孤立状態においてそれぞれ異なる特性を示す。
 R粒子。崩壊を促す粒子とも言われ、自らの持つエネルギーと引き換えにあらゆる結合を完全に断ち切る作用を持つ。その対象には全く例外がなく、全ての物質粒子を原色粒子にまで分解することが可能である。しかし、R粒子は全く無差別に物質を崩壊させるわけではなく、それ自体のエネルギー状態を定める色量子数nによって、特定の結合のみに効果を及ぼす。また、僅かながら、正の電荷をもっている。
 G粒子。結合変動粒子とも呼ばれ、負の電荷をもっている。静止状態のこれにエネルギーを与えて励起状態にすると、それは特定の方向に移動を開始することなく、原点を中心とする調和振動子となる。そして、この状態におけるG粒子は、周囲の物質の固有色量子数nを変調させ、相互結合力を強める(或いは弱める)という特性を持つ。つまり、多段階の色量子数を持つR粒子の群体による粒子破壊を抑止する性質を持っており、高効率の光子反応炉を実現するため、真っ先に研究が進められた。
 B粒子。これといった特徴が無いために当初は無属性の粒子と呼ばれ、めぼしい利用法も見つからなかったのだが・・・このB粒子こそが最も重要な「制御」を行うためのものである、と人々に認識されるのは、まだまだ先の時代のことである。尚、B粒子は無電荷であるが、どういうわけか磁界だけには反応し、パルス波に対して独特の運動を示す
 補足として、これらの原色粒子も曲がりなりにも「粒子」であるから、これらに対する反粒子(反R,G,B粒子)も存在する上に、原色粒子と反原色粒子を衝突させると例によって対消滅を起こして光子が発生する。しかし、それらを生成するためには粒子のそれを更に上回る莫大なエネルギーを必要とするので、反粒子に対しては何ら実用化の目処が立っていない。

 先程、これらの原色粒子によって「何でも作れてしまう」と表現したことは決して間違いではなく、理論的には全く以って正しいのだが、しかし工学的には問題が山積みであった。ヒッグス粒子は精製から1.2×10−10秒後には普遍的ヒッグス場の一部になってしまうし、重力子は精製した瞬間に相転移して消失してしまうため、それらの粒子は人の手によって制御することが出来なかった。また、原色粒子の合成による粒子生成は確かにヒッグス粒子や重力子を直接生成するよりは遥かに少ないエネルギーであらゆる粒子を生成することが可能だったが、それはあくまでそれらの非常識なエネルギー消費量と比べた場合の話だった。エネルギー保存則が成り立つ限り、原子の組成を組み替える際には前後の粒子の質量欠損の差分が確実にエネルギー損失になるため、原色合成を行う場合には原子炉や核融合炉の発電システムと丁度正反対の公式が成り立ち、それらにおいて生み出されるはずのエネルギーを逆に消費するようなものだった。更に、原子炉などではグラム単位で燃料を消費して発電を行っている。と、いうことはだ。要するに一つの都市に供給されるだけの電力を消費したとしても、ほんの数グラムの物質が組成変換出来るに過ぎない、ということなのである。これでは、どう甘く見積もっても採算が取れるはずがない。
 しかし、後者の問題は2年後には解決した。いや、理論的には初めからそれは問題視されていなかった、といったほうが正しい。最初に定義されたα粒子から重力子を生成する過程を連鎖的に引き起こすことによって、驚異的に効率の良い反応炉が構築可能であったからである。つまり、α粒子から重力子を生成すること自体は確かに膨大なエネルギーを必要とするものだったのだが、重力子が相転移する瞬間にγ線(高エネルギー光子)として放出されるエネルギーは巨大質量を持つヒッグス粒子の質量のほぼ全てをエネルギーに変換したものであり、必要エネルギーを僅かに上回っていた。僅かに、とは言ってもそれは核子4つ分の質量を変換したエネルギーに匹敵するほどのものであり、その余剰エネルギーによって光子から電子と陽電子を生成するという連鎖過程を経て、普遍的物質粒子の存在と引き換えに莫大な質量エネルギーを取り出すことが可能であったのだ。その制御に必要な技術を獲得するのに2年かかった、というだけのことである。また、その莫大なエネルギーの一部を流用することにより、R粒子を励起してその崩壊誘発効果で任意の物質粒子を分解、燃料のα粒子を精製することも十分に可能であった。この際、質量欠損分のエネルギーが損失となるが、所詮は原子炉や核融合炉の逆反応程度のものであったから、全く問題にならなかった。つまり、この理論を実現する反応炉は「僅かに世界を消費する」ことによってほぼ無制限にエネルギーを生み出すことが出来た。尚、発生するエネルギーの初期形式は主にγ線であり、光電効果を利して電力その他にも変換され、大いに活用された。
 かくして、光子反応炉(フォトン・リアクター)と名づけられたこの機関は徐々に小型化されつつ、その物質変換機能モジュールを独立形式にした錬金炉(アルケミック・リアクター)と共に広まり、光子暦を特色付ける代名詞となった。また、この錬金炉に関する技術の発展とともに、素粒子単位での回路素子とプロセッサを持ち、電子ではなく光子を伝達要素とする光子計算機(フォトン・コンピュータ。やはりPCと略される)や、それが十全に機能しうる世界規模のフォトン・ネットワークが次々と実現し、人々の生活は数年前とはまるで違ったものとなっていった。
 アニヒレィス博士が唱え、志半ばにして他の研究者の手に渡った原色統一理論は、結局のところ全ての相互作用を超弦理論の延長線上で統一的に記述することに成功し、惜しむらくはそれを全て制御するには至らなかったものの、この世界を一変させるだけの力を持っていたのである。


・忘れられたシステム

 さて、アニヒレィス博士の研究成果は、結果から見れば前述の通り一応どころか前例が無いほど革新的な、実用レベルでの成功を見たわけであるが、実はこれらのものは、彼の研究の一部の結果がもたらした副産物に過ぎない。彼が目指したのは、10次元時空及び11次元上において定義される理論の全てを制御するに足る、完璧なシステムである。
 破壊の羽音事件。超重力によって地盤ごとワシントンDCを押し潰した、西暦を終わらせた一要因とも言われる大惨事である。あれさえなければ、彼の目指すシステムはその後10年のうちに完成していたとさえ言われるのだが・・・。
 その基礎研究は、彼に近しい研究者達によって研究の場を軌道ステーション上へと移され、その後長年にわたって続けられた。

Prologue [] Operation [] Machine [] Technorogy [] Theory [] History [] Appendix [] Character [] Epilogue [] Postscript