- History -

#歴史的背景



AD2021.

 理論物理学者、ユアン=アニヒレィス博士による「原色統一理論」が学会で発表され、技術の大変革が訪れる。

AD2023.

 破壊の羽音事件。ワシントンDCが常軌を逸した高重力により地層ごと陥没、100万人規模の犠牲者が出た。この事件の首謀者と目されるアニヒレィス博士は無期冷凍刑に処された。

・AD2024.

 軌道ステーション“Blue Sky”完成。初代所長にはシュタール=ラシュパルク博士が就任し、RGBシステムの本格的研究が始まる。

・AD2025.02/25

 原色統一理論を基に実際に最小単位の素粒子(R,G,B粒子:総じて原色粒子と呼ばれる)が発見され、人類は自らの世界の構成原理を知覚する。

・AD2025.=PC1.04/02

 グリニッジ世界会議。記念すべき西暦2025年02月25日に遡り、暦を光子暦(=PC:Photon Century)へと更新する、という共同宣言が発令された。

・PC2.

 理論は既に完成していた光子反応炉の実機が遂に完成。極めて高効率かつ維持費のかからない理想的反応炉として世間一般に急速に浸透していく。

・PC3.

 光子集積回路の実物が完成。その後のデファクト・スタンダードとなる。

・PC4.

 汎地球圏フォトン・ネットワークが完成。社会構造自体が大きく様変わりする。

・PC12.

 戦闘兵器の完全無人化を実現。戦場で兵士が死ぬことが無くなった(市民は例外)。

・PC15.

 軌道エレベーター第1号“the Tower”が完成。ラグランジュ・ポイントに各種施設が建造され始める。

・PC22.

 合衆国が経営難に陥り、その技術力の象徴たる軌道エレベーター、軌道ステーションの殆どが民間に売却される。


・PC196.03/02

 RGBシリーズの機体製作に必要な全ての技術の実用化の目処が立つ。各セクションごとにRGB統一規格の部品を設計、試験機アルスターver.127に組み込んで実用試験が始まった(この時点でアルスターの機体コードは最終バージョンのOVR−128に更新された)。数週間に亙って続けられた実機試験の結果は上々で、この実績からRGBシリーズ3機の製作が正式に決定された。

PC196.04/09

 実戦タイプの1号機、RGB−01「ブリッツ」が組み立て完了。即座に機動試験が開始されるが、試作1号機が暴走の末に圧壊。RGBシリーズは一時的に開発中止、廃案も出るが、後に原因が判明し、開発は無事再開された。

・PC197.01/25

 RGBシリーズ試作型3機の専属パイロットが決定する。脳波の傾向を基に選考された3人のパイロットは、3人とも女性、しかもそろいも揃ってまだ18歳という若さであった。

PC197.01/28

 「赤の衝撃」事件。RGB−02「ローアイゼン」はこの事件をきっかけに外面について全面改修を迫られることになる。

PC197.02/01

 衰退の一途を辿っていた合衆国が遂に崩壊。管理下に置かれていた懲役囚などは概ね近隣国家に委ねられたが、冷凍睡眠したまま辺境の管理施設に放置されていたユアン=アニヒレィスは、冷凍睡眠装置の生命維持プログラムによって目覚めた(これ以上放置されるのは危険であると診断された)。

PC197.02/02

 アニヒレィス博士が汎世界ネットワークの乗っ取りを敢行、2秒とかからず世界制覇を成し遂げる。
 全人類抹殺宣言発令。アニヒレィスはきっかり744時間後の03月05日12時00分を「the time for anihilation」(審判の刻)と定め、その日その時刻に人類を残らず滅亡させることを確約した。

・PC197.02/10

 アニヒレィスが木星軌道まで移動、そこで用途不明の巨大構造体の構築を始める。

PC197.03/04

 00時00分、要求されたスペックを全てクリアし、RGBシリーズが全機完成を見る。しかし残り36時間で量産体勢が整う筈も無く、人類の命運を賭けた最終作戦はこのたった3機の最新鋭機によって行われる運びとなった。その後12時間、パイロット達には最後の猶予時間が与えられた。
 残すところ24時間となった12時00分、オペレーション レイジング・ブルー発動。ブリッツローアイゼンゲミュートの3機が木星圏に向けて飛び立つ。
 23時25分。試験機体のOVR−128「アルスター」を実戦仕様に全面改修した機体、OVR−128/α「アルスター・ファプルク」が当初の予測よりも遥かに早く完成。全速航行であれば作戦遂行が可能な時間であったため、急ぎ戦線に投入する運びとなる。即座にパイロットを選定、研究スタッフ兼テストパイロットの水沢透が選ばれる。

PC197.03/05

 00時00分。RGB3機種に遅れること12時間、殿(しんがり)を務める形でアルスター改が発進した。


Prologue [] Operation [] Machine [] Technorogy [] Theory [] History [] Appendix [] Character [] Epilogue [] Postscript