- Operation -


#作戦概要 - Operation RayGing Blue-

 作戦の概要を説明する。とはいっても、たった3機で出来ることには限りがあるため、取り立てて説明するほどのことは無い。基本は強襲作戦であり、フォワード1機とサポート2機による楔形陣形を基本とする。諸君らがこなしてきたトレーニングメニューどおり、臨機応変にポジションを変更しつつ布陣中央を強行突破し、可能な限りの迅速さを以って本陣へと切り込むこと。数的な不利は今更否定しようが無いが、正面から向き合っている以上、予期せぬ伏兵が潜んでいる危険性はこの場合が最も低いから、最も正攻法で攻めることが出来る。よって、二度目の攻勢が期待できない今の我々には、かえって最良の作戦であると確信する。
 注意事項としては、再三警告するが、無人兵器は同士討ちを恐れない。敵は全天から攻撃を加えてくると見て間違いないだろう。よって、サポート2機がいかに「フォワードを後ろから撃たせないように」支援するかが、この作戦の成否に大きく関わる。また、フォワードは後方で撃ち洩らしがあった場合の警告に注意することが重要であるが、自らの撃ち洩らしに関しては振り返ってはならない。この作戦において最も致命的なのは、本陣へ到達するまでに限界以上の遅延誤差が生じ、包囲体制を敷かれることである。そうなればもはや、一時撤退して戦力を立て直すことすら不可能となる。正面の敵の数は凡そ200,000だが、諸君らはその1/1,000、各々200機程度を相手にするつもりで迅速に後方へと突破、追撃部隊に再捕捉されぬうちに中枢を破壊してくれたまえ。
 ・・・時間だ。健闘を祈る。
――軌道ステーションBlue Sky戦略顧問 ヤコフ=ボルツァーノ

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