おまけシナリオ。
グランドウェポン(必殺技)のエピソードとして、オペレーションレイジングブルーの開始される前、
第2世代型RGBシリーズがロールアウトされて、各機体のテストを行っていたときの話です。
本当はその機体でクリアしたあとに、RGBⅡにておまけ要素として入れる予定だったものです。
このシナリオは、RPGなどでエピソードつきの強力な武器が手に入った時、
数値以上の何か特別な強さを感じさせますよね。
それを意識して、最初にプレイしたときに使ったのでは何の変哲もない攻撃だと思うのですが、
グランドウェポンの存在理由をしることによって、プレイヤーがそのときの主人公の心情に入りやすいのではないか、
と考え、導入を予定していました。
こういう、プレイヤーが機体やキャラに対して愛着を持つ要素というのは、
ゲームシステム以上に楽しく感じさせるものだと思います。
要はシチュエーションを楽しむ、ってことですね。
■刹那の斬撃 |
蒼のグランドウェポン・セツナのエピソードとして考えていたものです。 ゲーム中、蒼がセツナを使うことを躊躇っている理由はこれだけではないのですが、 強大な威力故に、周りを巻き込みかねないこの攻撃に対して、恐怖感を持っていたりします。 RGBシステムは想いが力になる、というシステム上、結局数値でその力を測り知ることは出来なかった、 という理由で最後はまとまってたり。 RGBシステムに絡んだ話となっているので、ちょっと贔屓目の感じになっていますが、 設定中でも蒼が最強としているので、ご勘弁を。 ちなみに、テストしている地点は月からちょっとはなれたところにある、小隕石郡で行っています。 |
透の回想 (審判の刻のとき、蒼が放ったブロウクンエッジは、わずかながら、 RGB粒子の提唱者である、アニヒレィスが定めた極限値を上回った。) (でも、その極限値は天文学的な単位で、 そのときはシステムの計測もしていなかったから) (蒼の潜在能力がどれくらいなのかはわからなかった。) 「蒼、今日は新型機ビューゼルのテストを行うわ。 といっても、機体性能については既にテストしたとおり。 つまり、全力でどれくらいの力が出せるのかやってもらうわ。」 「う…。 (戦うの嫌いだからやだな…)」 「蒼ちゃんもしかして赤点?」 「まぁ、赤点っちゃ赤点ね。」 「あう…。」 「ちょうどいいところに、巨大な隕石群があるわ。 流石にこれを破壊するのは無理でしょうから、 これ相手に思い切ってやりなさい。 いつもみたいに手を抜いたら承知しないわよ!」 「はぅ…。」 … 「はぁ~、また手を抜いたわね、蒼。」 「ごめんなさい…。」 「まぁ、それでも皆と同じくらいの力だしてるからいいんだけど…。」 「…。」 「戦うの嫌いなのは知ってるけど、このままだと何も進歩しないわよ?」 「はい…。」 「まぁいいわ。今日のところはこのエリアより戻っ… …ちょっとまって。 何でこのエリアに民間機がいるの?」 「え?」 「あれは宇宙船じゃない?」 「このエリアはブルースカイが侵入不可能にしていたはずよ? そこの民間機、聞こえてる? 止まりなさい!」 「無理です、エンジンをやられていて…」 「そのままだと隕石に衝突するわ!」 「どうしよう!」 「ママー!!」 「ママが守ってあげるから、大丈夫…。」 (え? ぶつかる…? 死んじゃうの…あの人たちが…?) (蒼の回想) 「ちょっと蒼、落ち着いて!」 「いやっ…だめっ…っ!!」 「蒼、蒼?」 「蒼ちゃん?」 「ッ!」 「…え?」 「ブリュンヒルドに変形した…?」 「あれは…巨大な剣? …審判の刻のときよりも遥かに大きいわ…ッ!」 「―――――――――――――ッ!!」 (次の瞬間、青白い光が辺りを襲った。…その後のことは良く覚えていません…。) 「あ…」 「え…」 「嘘…目の前の隕石が…」 「おおっ、蒼ちゃんの新しい手品?」 「…?」 「全部消滅してる…」 「蒼、一体何があったの?」 「え…さぁ…良く、わかりません…。 それより!あの人たちは?」 「え、ああ無事みたいね。」 「手、振ってるよ?」 「…良かった!」 「…。」 (私には見えたわ…。刹那、ブリュンヒルドに変形して、 巨大な剣から発した衝撃波で、目の前の隕石軍が粉々に砕け散ったのを…) 「まぁ、助かってよかったわね」 「あ、はい!」 「…!(ゲージを振り切ってる…ッ)」 「透さん、どうかしました?」 「い、いえ。別に。 さあ、戻るわよ。」 (あれが、あの機体の本当の力。 あの娘の潜在能力…。) 終わり |
■レヴォリューション |
赤音のレヴォルテのグランドウェポン・レヴォリューションのエピソードです。 レヴォリューションは設定中廃棄されたのですが、なぜまた復活することになったのか、 という設定を補間するためのシナリオとなっていました。 とはいえ、ギャグ路線の赤音だったので、ギャグっぽい理由になっています。 |
「むー。」 「あの、なんで赤音むくれてるんですか?」 「ああ、いいのいいの。」 「赤音ちゃん、今のレヴォリューションが気に入ってるから、 レヴォルテにするの嫌だって…。」 「はぁ?そんなんで機嫌悪いの?」 「まー、機体に愛着持つのはいいことよ。」 「つくづくあいつの頭ん中はよくわかんないわ。 だってレヴォルテもレヴォリューションもおんなじ機体でしょ?」 「さっきも「合体は男のロマンなのです!!」って熱く語ってたし…。」 (男のロマンも何も、赤音は女でしょ…) 「ふう。じゃあ赤音ちゃん。レヴォリューションの試乗はこれで最後になるわ。」 「ぶー。 ねー、透ちゃん。レヴォリューションのユニットってどうなるの?」 「え…そうねぇ。何も使い道がないし、かといって動力炉が爆発されても困るから、 解体して廃棄ね。」 「なんか使い道ないの?」 「アンタバカね。ないわよ。 そもそも使い道があるならレヴォルテに分離する意味ないじゃない。」 「あー。」 「あっ、そっか。 もー!ダメじゃん!」 「とりあえず、明日からはUNIT外すから。 じゃ、正面の目標を思いっきり攻撃して頂戴。」 「…壊れちゃわない?」 「壊れるくらい凄かったら、レヴォリューションを廃案にしないわ。」 「ほんと!?」 「やばっ…やっぱなんでもないわ。忘れて。」 「ほんとだね!」 「あーもう。はいはい、そうよ赤音。」 「よーし、頑張るぞー!」 (30分が経過) 「はぁー、はぁっ!」 「もうそろそろ時間ね。」 「もー無理だよ。これ壊れないよ。」 「そりゃ、最高の防衛システムなんだから無理よ。」 「ぶー。」 「これが壊れたら、ブルースカイは大問題になるわ。 これ以上の防御力を誇るシールドシステムってないんだから。」 「あーもー!」 (ガンガン!!) 「…赤音ちゃん、そんなに叩いたらレヴォリューションが壊れちゃうよ。」 ピー。 「あっ。」 「え?」 「え?」 「え??」 「なんか押しちった。」 バシュー… 「あー、飛んじった。てへっ☆」 「なんかじゃないわ、UNITよ! あっ…ちょっと、まずいわ! アレが爆発したらここら辺無事じゃすまないわよ! 逃げて!!」 「えーっ。」 巨大な閃光が辺りを包む。 「…こ、これが RGBシステムの爆発…。」 「って、あそこにあったシールドシステム、バラバラになってるわよ!」 「えー!」 「おー、やったー!」 「やったー、じゃないって!」 「ちょっとまずいわよ、これ…。」 「おー、すげー。 うにあたーっく! でもあれ壊したからレボリューションの採用決定?」 「れ…連邦会議物の事態だわ…。」 「え?」 「レボリューションの開発スタッフと、上層部を集めて緊急会議よ。」 「えええーっ!」 その後、廃案となった大量のUNITは、 処分に多大な時間と費用が掛かることから、 射出専用の攻撃となってレヴォルテに採用された。 無論この事実はブルースカイの立場上、極秘扱いとされた。 …そして私だけこってり絞られた。 あーもう!いうんじゃなかった! |
■プラネタリウム |
碧の操るゲミュータのグランドウェポン・プラネタリウムのエピソードです。 この話はまだ完結しておらず、この後逃げ回る赤音に対して碧が切れて、 ディストーションレーザーを射出しまくり、めでたくグランドウェポンとして採用される、というお話になっていました。 元々ディストーションレーザー自体、名目上はこの世界で最強の攻撃とされていたので、 それを連発されたら跡形も残らないのは当然というわけで。 この話はRGBシリーズで戦闘するという、かなりとんでもない話なのですが、 まぁおまけシナリオだし、一回くらいはこういうのがあっただろう、とか思って入れる予定でした。 ちなみに赤音の機体が前作のローアイゼンツヴァイなのは、この時点でレヴォルテが完成しておらず、 ゲミュートの正統なる後継機種であるゲミュータの開発が予想以上に順調だったからです。 |
(ゲミュータ完成後・起動試験当日) 「じーっ。」 「あら、赤音が真面目に機体を見るなんて珍しいわね。 そんなに気に入ってくれたかしら?」 「ゲミュータって地味だね」 「いきなりアンタ失礼ね! …まぁ、いつも失礼だけど。」 「だって、前と全然変わってないじゃん。」 「赤音の目は節穴かしら? 外見はさほど変わってないけれど、ディストーションシステムの強化によって 私のゲミュータは前以上の重力制御を行うことが出来るようになったのよ?」 「う、うー。 つまり?」 「要は、前より強力になったのよ。」 「最初からそう言ってよ。碧ちゃん会話が難しくてボクよくわかんない!」 「アナタがおバカなだけよ。」 「むー!」 「変わってないのに変わったって言い張る碧ちゃんのほうがおかしいよ!」 「い、いったわね!」 「赤音ちゃん、碧ちゃん」 「あらあら貴方たち、相変わらず仲が良いわね」 「いえ、ちょうど赤音と喧嘩していたところです。」 「碧ちゃんがおかしいって話してたの。」 「あんたねー!」 「ぎにゃー!」 「…はいはい。ちょっと碧も掴みかからないの。」 「あはは…けんかしちゃだめだよ。」 「んー、そうね。 丁度先行して完成したゲミュータの起動試験があるんだし、 あなた方の喧嘩はRGBシリーズで勝負をつけなさい。」 「おー!」 「望むところです!」 「ちょっと透さん!RGBシリーズを喧嘩の道具に使うなんて、 いいんですか?」 「いや、っていうか、RGBシリーズ以上の機体がないんだから、 RGBシリーズ同士で実力を測るしかないじゃない。」 「それは…そうですけど…。」 「本人たちも乗り気だし、いいわ。」 「あう…。」 「でもさー、ゲミュータってスピードあんま変わってないんでしょ? ローアイゼンツヴァイにおいつけるの~?」 「あっ!」 「あら…忘れてたわ。 やっぱこの勝負なしよ。」 「んー、じゃボクの不戦勝?」 「いえ、透さん、このままではゲミュータに対して面子が立ちません。 やらせてください。」 「うーん…。まっ、いっか。」 「時間は30分。この間に一撃当てたほうの勝ち。」 「ブルースカイの周辺にある隕石群が舞台よ。」 「早くやろうやろう!」 「あんたまた逃げるんじゃないわよ。」 「…ちゃんと手加減しなさいよ。」 「了解!」 「赤音、アンタボコボコにしてやるわっ!」 … 「あいつ~、ずっと逃げ回って~!」 「碧、もうそろそろ30分を切るわ。」 「くっ、了解です!」 「まー、最初からローアイゼンツヴァイに逃げられたら、 速度に劣るゲミュートに勝つ術はないわね。 そもそも、ロックオン距離から離れてしまうわけで。」 |